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      トルシエ監督の人事考課 (考課日:2001/6/14)  
     1.考課対象  
   

 日本サッカー代表監督としての手腕
 コンフィデ杯までの働き

 
     2.主な行動事実  
     コンフィデ杯準優勝
 
     3.人事考課の考え方  
    1.成績考課
 職務基準を、前回と同じく
  a. 試合に勝つ
  b 2002年ワールドカップに向けた基盤作り
  と仮定すると、

 「a. 試合に勝つ」については、コンフィデ杯準優勝であり、期待水準が予選突破であるすれば、申し分ない「A」と評価できる。優勝であれば「S」としたいところである。

 「b 2002年ワールドカップに向けた基盤作り」については、メンバーを固定せず、色々な人材を活用し選手間の競争を促して、そこあげを図っている点や、戦術的にもフラット3を中心とした守備については完成度がましており、期待以上「A」と評価できる。

2.情意考課
 自分の仕事を完成させようとする意欲(責任性)については、依然強いものを感じるが、まわりの協力を得てでもという点に関しては若干不足していたので、Aではなく期待通りBと評価する。
 規律性に関しては、コンフィデ杯で指定された通路を通らずに会場を去ったということで、協会やマスコミから若干批判があったので「C」と判定する。成績がいいから何をしてもいいというわけにはいかない。
 その他、協調性、積極性については特に問題なかった「B」が妥当であろう。

3.能力考課
 今まで動きの遅かった割には、初戦でのFW中山投入のタイミングの早さ、FW鈴木の抜擢など、好判断が見受けられ、それが成果に結びついている点を考えれば判断力は「A」と評価できる。
 指導力についても、若手の底上げや、名前にとらわれない選手起用など、選手の意欲付けに効果を発揮しており、「A」と判定できる。
 折衝力については、はっきりものをいうと言う点はよいのであるが、日本に来て長いのであるからもう少し、相手の感情変化を考えた発言が望まれる。例えば、MF中田のローマに帰すかどうかの時「その権限は私にある」という発言をしているが、確かにその通りなのであるが、権限を前面に打ち出すと、日本人は反発を抱く傾向にある。現に、この時点からファンも、マスコミも「ローマに帰してあげたい」というような論調になってしまった。ここでは権限を振りかざさずに「日本サッカーの将来のために、優勝する。そのために中田は必要だ」というような発言をしておれば、マスコミの論調も変わり、中田も日本に残らざるを得なかったかもしれない。試合に勝つということから考えれば、中田選手は必要であり、そのために有利になる発言が必要な時に、若干、言い方がまずかったあめ、中田選手を使うことができなかった。したがって、折衝力は「C」とする。

4.ウエイト
 スポーツということから、成績40%、情意20%、能力40%とし、監督ということから、指導力のウエイトを高くした。

5.結論
 総合評価は申し分ないAとなる。したがって、トルシエ監督の続投は妥当といえよう。

 
     4.人事考課の結果  
   

 

考課項目・要素

評語

ウエイト

成績考課・勝つ A 20%
成績考課・基盤 20%
情意考課・規律性 C 5%
情意考課・責任性 5%
情意考課・協調性 B 5%
情意考課・積極性 B 5%
能力考課・知識技能 5%
能力評価・判断力 10%
能力評価・企画力 10%
能力評価・折衝力 C 5%
能力評価・指導力 10%

総合評価

68点

 

 
     5.補足説明  
   

 選手起用や交代については、本当は何がよいのか判定できない。例えばFW鈴木を使わずに、頭から中山をつかった方がもっとよい結果が出たかもしれない。しかし、そのようなことまで考慮すると判断できなくなるので、仮定の話は考えずに、事実だけに着目して、それなりの結果が出たのであるから、よい判断であったと考えざるを得ない。