ドラえもん

　■　ドラえもんの人事考課　（考課日：2000/7/14）

　１．考課対象

　テレビアニメ「ドラえもん」の行動

　２．主な行動事実

　テレビアニメ「ドラえもん」の内容とコミックの情報

　３．人事考課の考え方

１．成績考課
　ドラえもんの職務基準を「のび太のひ孫の依頼を受けて、ダメな御先祖のび太を救う、のび太をりっぱに成長させること」と考えれば、のび太君の成長にはまったく進歩がないので、期待水準を下回るＣと判断せざるを得ない。
（のび太くんが成長するとストリーが終わっていしまうという点はあるが）

２．情意考課
　のび太くんを立派に成長させるという使命を持ちながら、友達感覚で一緒に遊んでいる、また、のび太くんのワガママに負けていろいろな道具を貸してしまうという点から、責任性はＣと判定する。
　同じのび太の友達であるジャイアンやスネオに対する対応とシヅカちゃんに対応が異なるので協調性は「選り好みのある協力をするＣ」と判断する。
　また、いろいろな道具を使い２０世紀では法律違反になるようなことも、堂々と行っているので規律性はＤと判断する。

３．能力考課
　知識は高いが２２世紀のロボットであることを考えると標準Ｂと判断できる。
指導力に関しては、口ではナンダかんだ言いながらのび太くんの言いなりになってしまい、その結果、いつも事件を起こしている点を考えるとＤと判断せざるを得ない。
　また、平気でのび太くんを傷つける発言をする点からも指導力はＤとなる。

「もっとも君は、中身も悪いけど」

「あんなもの恐がるの、君ぐらいなもんだよ」

「両方の悪いところに似ちゃったんだな」

「ハッキリ言えば、ノロマだ、グズだ！」

「天地がひっくり返っても、モテっこない」　　などドラちゃんの本音より

４．ウエイト
　職務基準が明確でないため、成績１０％、情意４０％、能力５０％とする。　

５．結果
　総合評価46点、かろうじてＣと判定する。

　４．人事考課の結果

考課項目・要素	評語	ウエイト
成績考課	Ｃ	１０％
情意考課・規律性	Ｄ	１０％
情意考課・責任性	Ｃ	１０％
情意考課・協調性	Ｃ	１０％
情意考課・積極性	Ｂ	１０％
能力考課・知識技能	Ｂ	１０％
能力評価・判断力	Ｂ	１０％
能力評価・企画力	Ｂ	１０％
能力評価・折衝力	Ｂ	１０％
能力評価・指導力	Ｄ	１０％
総合評価	Ｃ	４６点

　５．補足説明

　　ドラえもんの職務基準をどう考えるかにより、大きく変わってくる。
今回は「のび太くんを立派にすること」と考えたが、もし「視聴者に夢を与える」と考えた場合はまったく逆の結果になってしまうであろう。
　企業における人事考課も職務基準を明確にしないと適切な評価はできないことになる。